先日(2019年12月2日)に地域再生法が改正されました。
名前の通り地域を再生するための施策を打つ法律なのですが、ざっくり説明すると
地域が活性化するための計画を立ててくれれば国が支援しますよという法律となります。
具体的には各種インフラ整備や村おこしなどに使用されているようです。
この法律をもっと円滑に運用できるようにと改正されたのが
今回の「改正地域再生法」となります。
何が変わるのか
一応政府発行のリーフレットを載せておきますが、何が書いてあるかというのは
小難しく書いてあるので、かみ砕いて説明させていただきます。
その1.団地の有効活用
ざっくり言うと、公団や市営住宅などの団地が今抱えている問題として、いくつか挙げられる点として
・高齢化:年齢層が高くなってしまっている問題
・空き家:都心では未だに人気は高いですが、地方は空き家が増えているそうです
・老朽化:当然ながら資産は償却されていきますので、年々古くなっていきます
この3点が問題となっています。
特に高齢化や空き家の問題というのは近々に解決していかなければならない課題であると思います。
今回の改正で、この開き団地について、一般に住居する人を募集するのではなく
開いているのだから、業者さんもどうぞ使ってくださいっていう内容となります。
これにより、団地の方々は近くに病院や介護施設、店舗などを団地で営んでもらうことにより
・高齢者は遠くに行かなくてもサービスを受けられる
・空き家も解決する
・空き家の収入で老朽化問題も解決する
等と言った相乗効果を狙っていると考えます。
その2.農地を売りやすくする
農地って売りにくいんです。
農業というのは日本の心臓部分と言ってもいいと思います。
食べるのがなくなったらみんな困りますので。
なので、農地を売買する際に、農業委員会という組織の許可を得なければ
農地は売買することはできないこととなっております。
そうなると、ほとんどの売り先は隣の農家とか、はす向かいの農家とかになってしまいます。
それを、一般の人でも買いやすくするそうです。
最近は農家のなり手が居ない。
後継者が居ない
などと言われておりますが、なり手の分母を増やすことによって
日本の農業生産性を維持していくことは大事なことであると思います。
その3.公共施設を民間が作る
リーフレットにはPPPとかPFIとか書いてありますが
私もPFIってなんぞ?って思ったので調べてみました。
※日本PFI・PPP協会より抜粋
なんか小難しいことが書いてありますが
公共施設そのものを民間に設計から丸投げするという意味だと思います。
確かに、公共施設と民間施設が共存しているところは結構あります。
東京都大田区にあるアプリコというホールでは、コンサートホールと商業施設、オフィスビルの複合的な施設として
様々な企業が入っております。
しかし、この施設は大田区が作って、誘致した形であると思いますので
今後は逆に全部任せるから、公共サービスも一緒に運営して頂戴って
いう事であると思います。
この法律と警備業と関係あるの?
さて、長々と話しましたが、タイトルに地域再生法の改正に伴い、警備業の在り方が変わるのではないか?
と書かせて頂いておりますが、まさにその通り、警備業の在り方が変わってくるのでは無いかと思っております。
特に、民間主導の公共施設においては、往々にしてソフトターゲットとなってくるため、施設警備の需要が増えてくるものであると考えます。
また、団地の有効活用においても、ただ闇雲に有効活用して、その結果事故があったら問題です。
古い団地を使用すると言っても、それなりに消防設備等のリノベーションは必要になってくるのでは無いかと思います。
そして、それらを管理する人も必ず必要になって来るのではないかと思います。
施設警備と言うと、どうしてもその施設内での業務が多かったのですが
今後は地域に根付いた場所でも活躍の場が増えるのではないかなと私は考えます。
そして、こういうところに施設警備検定の配置基準を設けてくれないかなーと
淡い期待も持っております(笑)