実例を学んで警備業務中の労働災害に注意しよう!

警備から見た年末の労働災害の現状と対策

年末となると、色々なところで工事が行われておりますが
警備業界としてもこの12月と1月というのは繁忙期の一つであると思います。

当社青木が優良警備員賞を受賞
そのような中、当社青木が優良警備員賞を受賞いたしました。
今後も警備会社の責務を全うすべく、安全安心を提供し、事故ゼロを目標に邁進していく所存でございます。

さて、年末の繁忙期に伴い増えてくるのは事故です。
今回は実際の事例を見ながら業務災害を如何になくしていくかというお話をさせて頂ければと思います

2019年度の労災件数は前年度より減少している

2019年度に発生した警備業務に対する労災は1,643件であり
死亡事故も2019年度より1名減少して15名となりました。

平成27年より少しづつ増えてきた労災事故ではありますが
昨年においては減少したという結果となっております。

労働災害が多いのは7月~8月が多い

また、月別の労働災害は、熱中症が多い7月~8月に多いとされております。
恐らく熱中症や熱中症に伴う判断ミスなどが原因なのではないかなと私は分析します。

65歳~69歳の警備員が労働災害が比較的多い

警備員の年齢についえてゃ、65歳~69歳が208人と最も多く
60歳~65歳の206人と次いでおります。

若いころと比べて認知機能の低下に体がついてこれないからなのではないかと思います。

1年以上3年未満、10年以上の経験者が事故に遭いやすい

勤続年数から見ると、10年以上はひとくくりにされており、分母が多すぎるのでちょっと分析しようがありませんが
ちょっと慣れてきた1年以上3年未満の警備員の事故率が高くなっております。

1号警備は巡回中の転倒の災害申請が多い

具体的な災害申請ですが、1号警備については、巡回中の転倒が多くみられます。
次いで移動中の転倒、移動中の交通事故が挙げられます。

夜間見通しが効かない空間での作業中の事故が多いのではないかと憶測されます

2号警備は車両誘導中の転倒や熱中症が多い

また、2号警備については車両誘導中の転倒や熱中症が全体の5割を占めております。
工事中の足元ですので足場が悪い箇所や、縁石につまづくなどというケースが多いのではないかと
思います。

具体的な労働災害

さて、これからは実際にあった労働災害の例をいくつか挙げさせていただきます。

両方とも死亡事故の案件となりますが、一歩間違えればよく起きる事例ではないかと思いますので
今回ご紹介いたします。

1号警備の労災事故事例

お客様の敷地内にて、巡回に出発した警備員が巡回終了予定時刻になっても戻らないことから、合勤員2名が巡回コースに従い創作していたところ
建物敷地内にある集水升の蓋が開いており当該警備員が水没しているところを発見した。

救急搬送後死亡が確認された。

巡回中の見落としというのは危険

とてもいたたまれない事故ではあります。
例に挙げた事例については、そこまでよく遭遇することは少ないかもしれませんが
マンホールや汚水桝が開いており、鉄板で蓋をしていたが鉄板がズレていたため足がはまってしまった
などと言った事例はたまに耳にします。

夜間の警備には特に注意を払って作業をしなければならない

とくに夜間の巡回というのは、より慎重にこれらに注意を払わなければなりません。
視界が悪い上に、普段無いものがあったりします。
例えば、普段は置いていない段ボールなどが置いてあった場合は、それに躓いてしまうなどと言った
事例もあります。

このようなことがないよう、進行方向のみでなく進行方向の床にも注意を払って巡回を行なっていただければ
事故は少しでも防ぐことが出来るのではないかなと思います。

2号警備の労災事故事例

国道における工事に伴い、二車線道路の追い越し車線を規制するため、警備員3名で交通保安用資機材を設置していた。
規制帯起点側の導流帯設置完了を確認を行なった警備員が工事規制内を工事施工箇所方面へ移動していたところ、
車線を変更することなくノーブレーキで工事規制内に突入してきたワンボックスカーに跳ね飛ばされた。
警備員は救急搬送されたが、病院で死亡した。

なお、運転者は居眠り運転だったため現行犯逮捕された。

逃げられるような位置取りに心掛ける

これも、いたたまれない事故でありますが、もし移動する際に一度安全な場所に退避してから移動する
または、安全を確認しながら移動をしていれば防ぐことが出来る事故であったのではないのかなと
私は思います。

記載はありませんが、移動していたということは、進行車に背を向けて歩いていたという事だと思います。
保安用資機材がぶつかった時点で音は鳴ると思いますが後ろを向いていた時点での反応速度というのは
車と相対している場合と比較して格段に鈍くなります。

道路上というものは、いつ、何が起こるか分からないため、車に背を向けずに
後方車両に注意しながら車線変更を促していれば、もう少し異変に気が付くのが早かったかなと
私は思います。

労働災害に遭わないようにするために心がけること

今回、1号警備、2号警備の2つの事例をご紹介しました。
両方死亡事故であるため、そうそうそんな死亡事故があるかい!って思うかもしれませんが
長く警備を行なわれている方は、それに準ずることなどあるかと思います。

たまたまそれが事故にならなかったというだけであり、怪我しなくて済んだというだけの話だと思います。

ちょっとした注意で事故に遭わずに済むかもしれない。

以前JAFの研修にお伺いさせていただいたとき「かもしれない運転を心掛けてください」と言った話をしていただきました。
警備も同じだと思います。
工事帯を作ったから、絶対に安全!などと言ったことはありません。
毎日同じ巡回ルートだから大丈夫!などと言ったことはありません。

変な車が突っ込んでくるかもしれない
もしかしたら昨日無かったものが今日あるかもしれない

そのような感覚を常に持ち続けることによって、事故というのは
少しは防げるのではないかと思います。

経営側も気を付けられることがある

我々、警備を営む営業としても気を付けることはできると思います。
日々の周知活動や、現任教育での注意喚起の徹底。

巡回における危険箇所のアドバイスなど、色々と出来るのはないないかと思います。

また、熱中症対策と言うのも我々がしっかり対策できるものを持たせたり
厳しいシフトを組ませないなどと言った対策が出来るのはないかと思います。

地道な活動ではありますが、事故をゼロにするために一番大事なことは、日々気を付けることであると思います。
これらを怠らずに、毎日安全に配慮しながら行っていただければ幸いでございます。

また、最後に、労働災害に関しては厚生労働省が「職場の安全サイト」というのを公開しておりますので
そちらも併せて参考にして頂ければと思います。

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