意外と奥が深い!拾得物を警備員に渡してはいけないケース

一般的に財布や現金などを拾った場合
警察に届け出ますよね。

ただ、近くに交番が無い場合や、忙しい場合は
近くの警備員さんに預けたことありませんか。

その行為、損してます。

さて、今回は拾得物を警備員に渡してはいけないケースをいくつかご紹介したいと思います。

そもそも遺失物とは?

遺失物とは、占有者の意思によらず奪取することなく占有を離脱した動産のことを言います。
あくまでも動産ですので、土地などは落ちているからといって遺失物に該当しません。
また、貰ったものや投げ損ねた賽銭なども、意思によって所有権が移っているものなので、遺失物に該当しないこととなります。

遺失物はいつ届け出ればいいの?

原則として遺失物は7日以内に警察に届け出を行なわなければなりません。

また、施設内においては24時間以内に施設管理者(警備員など)に届け出を行なう必要があります。

届け出を忘れていた場合はどうなるの?

届け出を忘れていた場合は、原則としてお返しをもらう権利を失います。
ただ、財布を拾って中のお金を使っちゃった場合は、届け出る意思がないため、遺失物横領罪となります。

警察官以外に渡してもいいけど・・・

遺失物については、警察官以外に渡してもかまいません。
要は近くにいる警備員とかに渡してもOKです。
※施設内にいるときは警備員に渡し、預り証を受領した後、施設管理者経由で警察に届け出ることになります。
しかし、その遺失物については、預り証を受け取らなければ、落とし物を拾った事にはなりません。
なので、警備員に渡す場合は、必ず預り証の発行をお願いしましょう。

預り証が発行できない場所(道路等)については、自らが交番に届け出なければなりません。

勘違いしている!落とし物を貰える額

昔よく、落とし物を拾ったら一割貰える
といわれたのではないでしょうか。
実はこれ。間違いです。

落とし物については、道路の一般の場所については5%~20%の間。
施設については施設管理者と折半するため、最大10%となります。

ですので、道端で財布を見つけて、交番に届けたうえで、すぐに落とし主が見つかった場合は
その場で最大2割貰えることとなります。

また、拾った人が、お返しなんか要らないという善意
または落とした人が財布の中に大切なものが入っていたから、お金は全部あげたいという善意

これらも、相手方の了承を得たうえであれば認められております。

3か月落とし主が見つからなかったら自分の物になる

まぁ、これは有名なので、簡単に説明しますが3か月間落とし主が見つからなかった場合は
落とし物の所有権は自分の物となります。

明らかに飼い猫だっただろうと思われる猫や犬なども、落とし物となりますので、所有者が見つからない場合は所有権は移りますが
最近は取りに来ない人もいますので都道府県への引取りも行うことが出来るようになったそうです。

3か月経過しても貰えないもの

ただ、3か月経過しても貰えないものもあります。
例えば、情報が入ったスマートフォンや、キャッシュカードなどはもらえません。

また、銃砲刀剣類や薬物など、諸法令に引っかかるものについても当然もらえません。

 

2か月間取りに来ない場合は貰える権利を失う

3か月間落とし主が見つかりませんでした。
さぁ、あなたのものになる権利を受けました。
しかし、それから2か月間取りに来なかった場合は、貰える権利を失います。

勿体ないので、警察署に取りに行きましょう。

 

意外と細かい遺失物の取扱い

このように、遺失物と一言で言っても、取扱いについては細かいものです。
また、警察に届け出ても、中身の確認や書類の発行に時間がかかることも多いですよね。

私が小さいころに100円を拾って交番に届け出た際
預り証を発行してもらうまで1時間かかりました。

このように、拾ったけど割に合わない場合
最初からお礼をもらう権利や、拾得物を受け取る権利を放棄することも可能です。

もともと警察などに届け出る事は善意で行なっているはずですので
書類に立ち会うことが面倒だから届け出ないという事をせずに
最初から受け取る権利を放棄しますと警察官に申し伝えれば、よろしいのではないかと思います。

警備のご用命は五輪警備へ

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